相関図

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は実在の人物

伊藤野枝 (1895~1923)

大杉栄の内縁の妻。女性文学集団「青鞜社」で頭角を表し、作家・婦人解放運動家として活動。

甘粕正彦(1891~1945)

陸軍憲兵大尉時代に甘粕事件を起こす。短期の服役を経て、満州国の建設に重要な役割を果たした。

〈労働運動社〉
  • 大杉栄 (小木戸利光)
    (1885~1923)ギロチン社の思想に多大な影響 を与えた、大正期を代表するアナキスト。吃音症だった。甘粕事件で殺害される。
  • 和田久太郎 (山中崇)
    (1893~1928)村木とは長らく同宿同飯の仲であり、共に大杉と親交を結び、甘粕事件の復讐を誓いギロチン社と共謀。
  • 村木源次郎 (井浦新)
    (1890~1925)雑誌『労働運動』の発行に助力、大杉栄を支えた。大杉の死後、関東戒厳令司令官だった福田雅太郎の暗殺をギロチン社と謀る。肺病を患っていた。
〈女相撲 玉岩興行〉
  • 花菊ともよ/前頭(木竜麻生)
    姉の死後、姉の夫だった定生の後妻に。乱暴な夫との、貧しい農家での生活を抜け出し、玉岩興行に加わる。女力士となり、強く、自由に生きる道を模索する。ギロチン社の古田に出会い、互いに意識するように。得意技は内無双。
  • 十勝川たまえ/前頭(韓英恵)
    新入りながら玉岩興行の人気力士。元遊女で、気が強く、興行の客相手に商売をしていると責められ一座の中で孤立。朝鮮を故郷に持つ。中濱鐵に惚れられる。得意技は足取り。
  • 玉椿みつ/大関 ( 嘉門洋子)
    一座をクールに見守り、もめ事が起こると間に入り仲裁する。岩木の妻でもある。得意技はのど輪。
  • 梅の里つね/大関 (前原麻希)
    巨体の力士。必死に食らいつく花菊を、毎度、いとも簡単に投げ飛ばす。得意技はつっぱり、上手投げ。
  • 若錦まき/関脇 (仁科あい)
    熱烈なファンを持つ美貌の力士。一座の歌い手でもある。得意技は上手投げ。
  • 羽黒桜まつ/関脇 (田代友紀)
    女相撲発祥の地、山形出身、山形弁。ユーモアがあり、一座の接着剤的な役割り。相撲は梅の里の次に強い。得意技はつり出し。
  • 小天龍よし/小結 (持田加奈子)
    気風がよく、十勝川を連行しようと乗り込んできた在郷軍人分会にも怯まず立ち向かう。歯力の芸の持ち主。得意技は上手投げ。
  • 与那国うし/小結 (播田美保)
    沖縄出身で、言葉にも踊りにもどこか沖縄の匂いが漂う。唯一、髷でなく沖縄独特の髪カンプー型で結っている。得意技は寄り切り。
  • 小桜はる/前頭 (山田真歩)
    上下関係の厳しい一座の中で、新入りの花菊に優しく接する。恋愛は自由だと豪語するが、どこか影がある。得意技はうっちゃり。
  • 勝虎かつ/前頭 (大西礼芳)
    玉岩興行の親方である岩木の姪。相撲でなく体で稼ぐ十勝川を責め立てる。得意技は内掛け、切り返し。
  • 日照山きよ/前頭 (和田光沙)
    乳見せ役を買って出るほど優しい一面があるが、練習の虫で相撲好き。常にテッポウで鍛えている。得意技は出し投げ。
  • 最上川せん/前頭 (背乃じゅん)
    羽黒桜と同じく山形出身。空気が読めず噂好き。十勝川が朝鮮人であることを思わず言ってしまう。得意技は押し出し。
  • 2代目小桜/新人 (原田夏帆)
    小桜が一座を去った後、2代目として一座に加わる。
  • 三治 (嶺豪一)
    岩木の下で働き、取り組みの行司も務める。密かに勝虎と恋仲にある。
  • 岩木玉三郎/親方 (渋川清彦)
    一座の親方。逃げてきた女たちを受け入れ、興行のために勧進元に頭を下げ、警察とも折り合いをつけるよう努める。

定生/花菊の夫 (篠原篤) 花菊が捨ててきた夫。花菊を暴力で支配し、一座からの奪還をこころみる。

魚売の音弥 (鈴木卓爾) 街を練り歩く一座に遭遇し、そこで十勝川に一目惚れ。しつこく言い寄る。

〈興行主(歩方)〉
  • 田中半兵衛/地主 (嶋田久作)
    元豪農の地主だが、女相撲が好きで、玉岩興行の勧進元となり巡業を主催する。
  • 坂田勘太郎/歩方 (川瀬陽太)
    テキヤ系のヤクザであり土地の歩方。在郷軍人分会にも逆らわず力士たちをなだめる。
〈ギロチン社〉
  • 中濱鐵 (東出昌大)
    (1897~1926)ギロチン社のリーダーであり詩人。中学を中退し軍隊生活を送る。除隊後、アナキズム運動に関係。革命の必要性を訴え仲間を扇動するが、遊び好きの性分である。十勝川の過酷な生い立ちを知り、仲を深めていく。
  • 古田大次郎 (寛 一 郎)
    (1900~1925)早稲田大学中退後、社会運動に関わるようになり次第にアナキズムに傾倒。中濱と共にギロチン社を立ち上げる。奔放な中濱に対してストイックな性格で女性には奥手だが、花菊を知るにつれ、少しずつ惹かれていく。
  • 倉地啓司 (荒巻全紀)
    (1890~1960)岡山の旧家に生まれるが幼少期に家が破産。紡績会社の職工などを経て上京。中濱らと知り合う。
  • 河合康左右 (池田良)
    (1899~1943)政治学や医学を学ぶが二度も大学を退学。大杉宅に二週間ほど滞在するが、思想的満足を得られず自由労働者に。以降ギロチン社に加わり小坂事件で逮捕。
  • 仲喜一 (木村知貴)
    (1900~1975)解雇された恨みを晴らそうとかつての勤務先・大阪合同紡績で重役誤射事件を起こし、隠棲生活を送る。
  • 小川義雄 (飯田芳)
    (1905~1936)兵庫で僧侶として4年間務めたのち上京。自由労働者生活の中でアナキズムに感化され、ギロチン社に参加。
  • 田中勇之進 (小林竜樹)
    (1904~1966)郵便局員を辞めた後、自由労働者に。ギロチン社に加わり、甘粕正彦の弟暗殺未遂事件を起こし逮捕される。短歌や詩を作り、白栲と号した。
  • 小西次郎 (小水たいが)
    (1899~??)元浪速銀行員。田中ら若い仲間からは、中濱に同調するだけで行動に出ないと見なされ対立している。
  • 内田源太郎 (伊島空)
    (1905~??)3歳で両親と死別し、祖父母の下で育つ。羅紗商宇佐美商店で茂野からアナキズムの薫陶を受ける。
  • 茂野栄吉 (東龍之介)
    (1903~??)兄の影響でアナキズムに傾倒。宇佐美商店の後輩だった内田をギロチン社に勧誘、共に参加する。
〈在郷軍人分会〉
  • 飯岡大五郎 (大西信満)
    常に軍服に身を包み、分会長として部下を厳しく指導。反共・反朝鮮の思想を持ち、女相撲一座とギロチン社を警戒する。
  • 佐吉 (川本三吉)
    病床の家族がありながら、働かず放蕩生活を送る。
  • キチジ (髙野春樹)
    小作人として働きながら、在郷軍人会に参加。
  • 栄太 (中西謙吾)
    小作人として働きながら、在郷軍人会に参加。

〔在郷軍人会とは〕シベリアや第1次世界大戦などの帰還兵から構成される組織。国家の自警を目的とし、その多くは元は農民だった。
〔佐吉・キチジ・栄太の3人〕飯岡の部下。強い思想などは持たず、隠れて女相撲を観戦したり窃盗を働いたりするなど、規律に反した行動が多い。

森本一雄 実業同志会の理事 (宇野祥平) 実業同志会は鐘淵紡績社長の武藤山治が結成した政党。森本はギロチン社の脅しに「愉快」と言い放つ。後に初代敦賀市長。

〈地元警察グループ〉
  • 水島/次の警察署長 (渡辺謙作)
    丸万よりも落ち着いた空気を纏っているが、罵言を吐いた勝虎に瞬時に飛びかかるなど実際の卑劣さは変わらない。
  • 丸万/警察署長 (菅田俊)
    女相撲に監視の目を光らせる冷徹な鬼署長。同じく女相撲を警戒する在郷軍人会のこともはね上がりの集団だとして敵視している。

正力松太郎
/警視庁警務部長
(大森立嗣) 史実では1923年12月、皇太子裕仁親王を標的にしたテロ事件、虎ノ門事件により、警護責任を問われ懲戒免官となる。

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